コーラ片手に音楽を

好きな服、好きな音楽、好きな映画と。

The Style Council ”Our Favorite Shop” ―古い物って新鮮ね―

お久しぶりです。ながたつです。

あけましておめでとうございます。

今年もきまぐれに更新していこうと思います。それにしても、随分とサボっていました。これはいけません。たまには書かないと。自分の考えを煮詰めるのにブログってすごく効果的なんですよね。つまり、ここ最近は自分と充分に向き合おうとしなかったのかな…笑

さて、僕自身、様々な変化がありました。が、自身の近況は面白くないので割愛。しかし、音楽に関しては少し面白いことがあったので、備忘録として残そうと思います。

 年末のはなし

2019年の年末、父の実家に行きました。父の実家では、毎年、餅つきをしており、そのお餅で作ったお雑煮を食べることが年始の恒例となっております。僕もお餅をついたりしつつ、久しぶりにのんびりとしていました。そんな時、親戚から、

「そういえば、レコードが大量にあるんだよ。」

と言われました。なんと、父が学生時代に集めたレコードが残っていたのです。その数、約250枚!僕の収集癖は父譲りだったのか、と納得した瞬間でした。

今では貴重な物も沢山あるそのコレクション。当然、そのレコードを車に載せて持って帰りました。しかし、我が家にはターンテーブルがなかったんですね。困りました。でも、聴きたいではありませんか。なんせ、250枚ですよ!

ということで、買いました。ターンテーブル。父と半分ずつお金を出し合って。今回買ったターンテーブルは、DENONDP−200USBというモデル。USB経由でレコードをデジタル音源にしてくれる代物。CD化されていない音源も、これを使えば、スマホで持ち運ぶことを可能にしてくれます。気になる方はリンクからご覧ください。(決して回し者ではございません笑)

僕なりのレコードの魅力

それからというもの、日々、レコードを聴いております。なんなら、自分でもジャケ買いするくらいにハマってしまいました。その中で、自分なりに感じたレコードの魅力をまとめようと思います。

1.音質

よく言われていたことではありますが、音質はCDやiPhoneで聴くのとは異なりますね。無論、音楽のプロでもないので、肥えた耳は持っておりませんが、そんな素人でも音が違うことは伝わりました。一番違いを感じるのは、低音です。再生環境の影響は大きいと思いますが、低音が図太く響き、音というよりも振動が強く伝わるのはレコードの特徴であろうと思います。また、中域(特にボーカル)の粘りと言いましょうか。すっきりした音というよりは、非常にもちっとした音質であるなと思います。これがレコードの特徴なのか、単に再生環境なのか、いずれにしても、この2点はどのレコードでも感じました。

2.大きさ

CDとの一番の違い。それは、やはり大きさかと。12インチ盤やら7インチ盤やら、大きさは様々ありますが、一般的な12インチ盤はなかなかの大きさですよね。これが、保管も大変だし、再生するときも緊張するし、手間のほうが圧倒的ですが、同時に魅力でもあります。ジャケットが大きいと、写真やイラストを十二分に楽しめますよね。僕は音源もさることながら、ジャケットもかなり注目する人間なので、ジャケットを楽しめるのはすごく大事なのです。

例えば、The Style Councilの”Our Favorite Shop”というアルバムでは、ある店の内装が描かれているんですよ。

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(The Style Councilの”Our Favorite Shop”。1985年発売。タイトルの通り、彼らの好きなものが詰め込まれているジャケ写はそれだけで貴重な資料といえよう。)
CDだと、どうしても何が映っているかわからないんですよ。他方、12インチレコードだと、壁に飾ってある写真やポスターもはっきり分かります。ここからカルチャーを知るのも魅力的です。日頃から、ファッションや映画等のカルチャーとクロスオーバーした見方を意識した僕にとって、ジャケ写も大事な素材です。小さい画面をなぞるだけで何でも知った気になることができる世の中。そんな時こそ、このような物から学び得るのもいいのでは?

3.再生の面倒さ

おいおい。急にdisか?と思われそうですが、そうではありません。この再生の手間が非常に大切なのです。盤面を掃除して、ゆっくり針を落とし、じっくりと聴く。常に盤面を触らないように注意する。大変、面倒です。しかし、儀式の様でいいんですよ。(いずれ、億劫でたまらなくなる時がくると思いますが。)じっくりと音楽に向き合っているような気がしませんか?

また、レコードって、途中の曲を聴くのが難しいんですよね。それ故に、どうしてもアルバム1枚を聴くことになる。日々、曲単位で聴いていた自分が、久々にアルバム単位でじっくり聴き、曲の流れやアルバムのコンセプトなどを考えることができました。消費に消費を重ねる昨今、このように1つのものとじっくり向き合うことも大切ですよね。長く使い込んで味が出る革製品のような楽しみ方がレコードではできるのではないでしょうか。

まとめ

いささか説教臭くなりましたが、とにかくレコードは非常に魅力の詰まったメディアであると肌身をもって知ることができました。最近になり、また注目されていますが、なるほど、と思います。デジタルに疲れた人々がアナログに返りたいのかな?と思いました。レコードって、音質やレコードに関わる所作それ自体がゆったりしているんですよね。焦燥したときは、レコードの音に癒やされようと思います。

しかし、闇雲にレコードを褒めるつもりもありません。レコードを知ったからこそ、CDやSpotifyのようなストリーミングの良さにも気づきました。適材適所。場に応じて、上手に使い分けようと思います。そんな今日は、この曲で。


The Style Council - All Gone Away (HQ)