コーラ片手に音楽を

好きな服、好きな音楽、好きな映画と。

THE COLLECTORS "UFO CLUV" ー僕のモッズ観ー

どうも。ながたつです。

残暑が続くなか、時々涼しく感じる季節になり、いよいよファッションを楽しめる!と楽しみになっている時分です。僕は、着る服によって気分も左右されるので、襟付きのシャツをきちんと着られる季節になると、自ずと気持ちも引き締まる気がします笑

 THE COLLECTORSの”UFO CLUV”

さて、そんなファッションの話をすると、どうしてもMODSが浮かんでくる性分ですが、今日はイギリスのモッズシーンではなく、日本のモッズについて思うことを書きたいなと。そこで、とりあげるバンドはTHE COLLECTORS。日本のモッズシーンでは、もはや重鎮でして。日々熟成される姿を見ると、

「こういう年の取り方をしたいな〜」

と思わされます。今日は最近聴き直してグッときた"UFO CLUV"について書こうかと。

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THE COLLECTORSの"UFO CLUV"。1993年発売。2017年にアナログ盤で再販した1枚。昨今アナログ盤がまた盛り上がり久しいが、折角ならLPでも聴きたい1枚。)

 

このアルバムでのオススメは、THE COLLECTORSで一番有名であろう「世界を止めて」はモチロンのこと「U・F・O」なんか相当クールな曲だと思います。非常にモッドなビートを匂わせつつ、現代にも通ずるポップさやキャッチーさを忘れないバランス感覚が秀逸であると思います。


[PV] UFO / ザ・コレクターズ

そう。「僕はこの現代にも通ずるポップさやキャッチーさ」に今回は触れたいのです。ここからはそこについて詳述しようかと。

日本のモッズシーンについて

日本のモッズシーンについて、正直詳しくはありません。モッズが好きと自称しながらイギリスについても、日本についてもニワカ野郎であることは承知しております。しかし、他方でそこまで掘り下げたいと思えない気持ちもあるんです。その理由は、なんとなく感じる排他性。ここからは僕の主観だけをつらつら書き連ねます。

日本では、今でも全国で定期的に「MODS MAYDAY」が行われています。街中をスクーターでランして、夜音楽を楽しむイベントと認識しております。これを初めて知った時、モッズ知りたての自分にとっては憧れでしたし、今でも行ってみたいなと思うこともあります。しかし、その一方で、自分みたいな服も音楽もモッズを極めていないようなヤツが参加してもよいのであろうかと躊躇してしまうのです。モッズを未だに分かっていない状態で行くのは怖いな〜と。

文化を残そうとしている姿は尊敬します。それを楽しんでいる姿も魅力的。ですが、60年代のカルチャーをそのまま日本に引っ張ってきているような気がして、どうしてか自分とは合わないのです。

ある言葉との出会い

その理由は僕のモッズ観が原因かも知れません。僕にとってのモッズって温故知新。以前、服飾ジャーナリストとして著名である飯野高広*1さんにモッズスーツの採寸をしていただいたことがあります。その際、飯野さんに、

「モッズ君は「昨日の俺より今日の俺」って姿勢だよね〜。だから、君がモッズスーツの次にどんなスーツに関心を持つかが楽しみ!ここで留まってはいけないよ。」

と仰られたことがあります。その言葉を受けて、僕は、

「60年代の文化を学びつつも、他の文化や今の時代を潮流をよく観て、かっこいいと思うものは貪欲に吸収していいんだ!そうするべきなんだ!!」

と思いました。それから、結果としてかっこいいものに関しては雑食になり、中途半端で器用貧乏になってしまいましたが…笑

しかし、クールさを追い求め続け、その感性が変わり続けることを前向きに捉えています。時々によって、時代を観ながらも、芯をもって「かっこいい」と向き合おうとすると僕はどうしてもこうなってしまいました。「変わらないために、変わり続ける」なんて言葉がありますが、僕はこれがMODな姿勢であると今のところ思っています。

THE COLLECTORSって実は…?

さて、そんな持論を展開した後に、話をTHE COLLECTORSに戻すと、僕はこのバンドをモッズバンドと称することもできるし、できないんです。上記したように、THE COLLECTORSは現代にも通ずるポップさを多分に持っていると思っています。そのため、60年代のカルチャーとしてのモッズバンドとは言い難いと考えています。(勿論、加藤ひさし氏を筆頭にメンバーの造詣の深さは尊敬しますし、バックボーンがモッズカルチャーにあることはその通りであると思いますが。)

しかし、飯野さんの言葉にある「昨日の俺より今日の俺」って意味では、モッズだなあと思うんです。根幹をしっかりさせながらも、現代を観て、音楽を作っているなって感じるからです。日本のMODな曲を作っているバンドといえばTHE COLLECTORSだよね!というと、少々違和感を覚えますが、MODな姿勢でポップでかっこいい曲を作るよね!というと、とても腑に落ちる。

変えるものと変えないもの。このバランスって難しいですよね。とりあえず、体型は変えないようにしなきゃ。最近、食べ過ぎだ。。。

*1:飯野氏のプロフィールに関してはこちらのサイト(https://allabout.co.jp/gm/gp/751/profile/)にてご覧ください。プロフェッショナルとしても、人としても本当に素晴らしい方です。