コーラ片手に音楽を

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Nick Lowe ”16 All Time Lowes” ―名曲とはなんぞや?―

どうも。ながたつです。

今日は「名曲とはなんぞや?」と銘打って文を認めようかと。

名曲とは

名曲とはなんでしょうか。

・その時代を切り取り、多くの共感を得、時代を象徴する曲

・永い間、様々な人に歌い継がれ、多くの世代の心を掴む曲

・多くの人には受け入れられないものの、ごく一部の人の人生を好転させた曲

etc...

その定義は様々であり、また、どれも一理あると思います。

しかし、そこにもう1つ加えてみたい。

それは、「聴いていると情景が浮かんでくる曲」です。その音楽を聴いていることにより、人々の生活や居場所や繰り広げられる会話や匂いなど、リスナーの五感を刺激し、他者の人生を追体験できる曲もまた「名曲」と呼んでいいのではないでしょうか。

Nick Lowe "16 All Time Lowes"

そんな前置きをおいて今日取り上げたい1枚は、

Nick Loweの”16 All Time Lowes”です。

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(Nick Loweの”16 All Time Lowes”。1984年発売。初期の彼のエッセンスが凝縮されたベストアルバム。ジャケ写がどことなく"London Calling"っぽい。僕はこの手のデザインに惹かれてしまうのだろうか…)

パブロック(もはや死語?)やパワーポップ(これも死語?)と聞くと真っ先に浮かんでくるであろうアルバムだと思います。その名の通り、パブでかかっていそうなナンバーを抱えたアルバムです。

Nick Loweの名前を知っている人は、やはり”Cruel To Be Kind”を思い浮かべますかね?このアルバムにも収録されている有名な曲です。もしかしたら、若い世代でも聴いたことある人がいるのでは?


NICK LOWE - CRUEL TO BE KIND - HQ Best Version. New Audio.

しかし、僕がこのアルバムで1番グッときたのは、15曲目の”They Called It Rock”。R&Rっぽい軽快なリズムと聴きやすいメロディ、耳に残るリフは最高。Nick Loweはのちにカントリーに傾倒する時期がありますが、その片鱗をこの頃から確かめることができます。この曲を選んだ理由は、単に1番ビールが飲みたくなるから。アルバム通して完成されているので、通しで聴くことをオススメします。


Nick Lowe - "They Called It Rock" (Official Audio)

Nick Loweとの出会い

僕は大学2年生の頃にこのアルバムに出会い、一気に彼の虜になりました。軽快なポップソング。皮肉めいた歌詞。どれをとっても素晴らしい。パブロックの雄とも称されるNick Loweですが、聴き始めた当初はその事を知りませんでした。

しかし、僕はこのアルバムを聞き終えてすぐ、なぜかビールが飲みたくなったことを今でもハッキリ覚えています。古びたパブで演奏され、ヤンチャな若造と偏屈なおっさんがビール片手に小気味よく揺れている映像が浮かびました。きっと、これがイギリスの夜なのだろうか、と勝手に妄想にふけりました。(この日から数年後、池袋のnonsuchというお店でこのようなことをやったことに関しては、後日筆をとりましょう笑)

音楽を通した追体験

音楽が自分のライフスタイルに憧れを、影響を与えてくれることは大いにあると思います。現に僕から音楽を取りあげたら何も残らないでしょう。僕がもつ想像力を刺激し、生きる活力と具体的なヴィジョンを与えてくれた音楽にこれからも支えられることは必至です。他者への想像や追体験なくして、よい未来はありません。